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３次サレンキー型フィルタ計算ツールと ３次多重帰還型フィルタ計算ツールにベッセル・フィルタの 自動計算ツールを追加しました．これまで，バターワース・フィルタとチェビシェフ・フィルタのみの選択肢でしたが，ベッセル・ フィルタの選択肢が新しく加わりました．

与える条件は，特性周波数のみで，簡単にオペアンプ周辺の回路定数が算出できます．ベッセル・フィルタの特性周波数は，いわゆる カットオフ周波数とは異なり特性周波数付近での遮断特性が良くない傾向があります．通常のフィルタのような遮断特性にはなりません ので注意してください．そこら辺の特徴はこちらベッセル・フィルタの特徴を参照ください．

仮に，ベッセル・フィルタの遮断特性を，バターワース・フィルタ減衰域のゲイン勾配に漸近させて設定したい場合には，３次ベッセル ・フィルタの場合，特性周波数を次のように補正して設定してください．


　　f₀ = 0.4054801 × fc


f₀は，３次ベッセル・フィルタのツールの設定値， fcはバターワース・フィルタ等で使用するカットオフ周波数です．単位はHz．



上図は，３次ベッセル・フィルタとバターワース・フィルタのBode線図です．いずれも特性周波数を１kHzに設定しています． 本来のベッセル・フィルタとバターワース・フィルタでは，上図の青線と緑線 のように遮断域の特性が異なっています．しかし，上記の補正によって遮断域の特性を近似させることができます．通常の高域遮断を目的 として過渡波形の壊れを気にしてベッセル・フィルタを設計する場合には，このような補正をした方が使いやすいかもしれません．