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20080522

[faq]複素数 Re±jIm とA exp ±jθの関係を教えてください

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伝達関数設計支援ツールの2次系複素数極の配置に関して,2種類のフォームがあります.

それらの相違(複素数 Re±jIm と A exp ±jθの関係)を教えてください.


両者は複素平面上の同一点を異なる方法で示しています.複素面における両者の関係を図示すると



ちょうど2次元座標の直行座標と極座標の表示方法の違いのようなものです.
数式を用いて示すと,A exp jθはオイラーの関係式より

  A exp jθ=A(cosθ+jsinθ)

と示すことができます.よってRe,Imはそれぞれ

  Re=A cosθ
  Im=A sinθ

となります.


[20080713]追記:
大切なこと言い忘れていました.物理系2次伝達関数の極は,振動系の場合 s 平面上で必ず実数軸を挟んで線対称に2点配置されます. 上に示す極p1,p2の入力フォームには,虚部だけが±として入力が要求されのは,そのような制限があるためです.

それでは,なぜ実数軸線対称に配置されるのか?2次伝達関数の一般式から極を求めてみましょう.

  

ζ<1 この条件(ルート内マイナス)のときに,振動系になります. 極 p の式からも実数軸に対し線対称に配置されることが読みとれます.これには,ω0やζが,実数のパラメータであることが 必須の条件になります.つまり,物理系の伝達関数を形成する上で当然の条件が求められ,逆にこれら物理系に虚数設定はありません ので,極が s 平面上で必ず実数軸を挟んで線対称に2点配置されることになります.


あと,一部誤記訂正がありました(現在訂正済みです)
 誤:A exp jθ
 正:A exp ±jθ


[記事URL] http://okawa-denshi.jp/blog/?th=2008052200
カテゴリー:伝達関数ツール(15)